朝早くに自転車に乗って外へ出ると、托鉢のお坊さんが歩いているのを発見した。
托鉢僧は鉢を持って街を周り、住人は小銭か食べ物を捧げて短いお祈りをしてもらうのが習わしだ。
カンボジアでは、僧侶はとても尊敬されている。
私も500リエル(10円)を鉢に入れてお祈りしてもらった。

特に宛もなくブラブラとプノンペンを彷徨う。
最初はおっかなかった車道だが、こちらで自転車に乗るのにも随分慣れてきた。
コツがあるのだ。
車や単車に乗っている人達は無法者ばかりなので、そのつもりで居ることが肝要。
例えばこちらが道路を横断したいとする。
日本ならば、気をきかせてスピードを落としたり気をきかせて待ってくれたりするだろう。
しかし、プノンペンではそんな優しいドライバーなど一人もおらず、しかも途切れ目なく車や単車がやってくる。
どうすればよいか。
気にせず進むのだ。
一気に渡ろうと思わず、じりじりと進むしか無い。
例え道路の真中で立ち往生しようとも、少しずつ前進しなければ永遠に向こう側へ渡れないのだ。
危険そうに思えるが大丈夫だ。
やってみると意外と死なない。

そんな調子でこっち側に染まりつつポタっている時だった。
やや、あの店は・・・!

なんと、ちゃんとしたスポーツバイクのメーカー自転車を扱う店だ。
店名はFlying Bikes2。
2って事は1もあるんだろうか?
他では見たこともないが、GIANTのMTBは街の中で時々見かけたので、少ないながらも扱う店はあるのだろう。

置いてある自転車は、キャノンデールとGTが中心らしい。
この写真のMTBは285ドルと格安セール品だが、こちらの人達に取っては恐るべき値段だ。
なんせ、プノンペンの街では100ドルあれば、大人一人が一ヶ月間なんとか生活出来てしまうのである。
縫製工場で働いている女性たちの給料が残業代など合わせてそのくらいだ。
285ドルの自転車は贅沢品である。
もう500ドル足して、中古の単車を購入したほうが便利だと考えるのがこちらでは普通だろう。

店内には一台だけ、ロードバイクが飾ってあった。
もしかしたらカンボジアでただ一台のドロップハンドルの自転車かもしれない。
お値段なんと3200ドル。
もっと高い自転車は沢山あるが、それを買おうと思うカンボジア人は余り居ないだろう。
他の自転車は全てMTBだ。
こちらの舗装の悪さや、スピードを出せない交通事情を考えるとMTBが最良の自転車に違いない。

店を冷やかした後、ペダルを漕ぎ漕ぎシアヌーク通りまで出た。
昼食の時間になったので、最近出来たらしいベトナム&カンボジア料理のレストラン、『ニョン・レストラン』へ入ってみる。
結構広い店だ。

シアヌーク通りは、政治家や富豪の家が立ち並ぶ通りで、観光客も多い。
とても目立つ場所なので、立地としては最高に近いだろう。
そこにこんな広い店舗なら、料理の値段も結構するんだろうな・・・と思っていたが、そんな事はなかった。
一品5ドル以下である。
これで味が良ければパーフェクトすぎる店だ。
とりあえず、チャーハンを頼んでみることにした。

シーフードチャーハン、5ドル也。
お味の方はというと、至極普通だった。
量は少し少ない。
まあ、こんなもんか。
私は海外(主にアジア)で初めて行った店では大体チャーハンを頼むことにしている。
アジアの国で中華料理店がない国は無いだろう。
それに、不思議なことにどの国で食べてもチャーハンは程度の差はあれ、同じような味である。
要するにハズレを引くことが少ないのだ。
そしてチャーハンの美味しい店は他の料理も美味しい事が多い。

しかし、この二週間ずっと外食である。
しかも劣悪な交通環境のせいもあり、自転車で満足な距離を走れていない。
こりゃあ日本に帰ったら体重が増えているのを覚悟せねばなるまい・・・。


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自転車を始めてからすっかりポタリング中毒になり、最近はブルベにまで手を出すように・・・。Kitaguchi

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